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チョン・ドヨン主演映画『マルティニークからの祈り』8月29日(土)公開 [映画紹介]


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彼女が愛する家族のもとへ変えるため闘った、衝撃の765日間の真実
『マルティニークからの祈り』

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[コピーライト] 2013 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved.
8月29日(土)公開
TOHOシネマズシャンテ他全国順次ロードショー

HP

 こんにちは 上野まり子です。
 韓国映画界の華チョン・ドヨンが長い休養明けに選んだ衝撃作映画『マルティニークからの祈り』が8月29日(土)日本公開となる。

 極々平凡な主婦が家族の窮地を救うために実行した「金の原石」をパリまで運ぶという仕事。しかしその荷物は実は麻薬だった。パリ・オルリー空港で拘束され、そのまま765日という長くつらい日々が始まる、言葉もわからない異国の地で。3か月後、なぜかパリから遠く離れたカリブ海に浮かぶフランス領マルティニーク島に移送された彼女。そこは夫婦が夢に観た憧れの場所だった。

 2006年に韓国のドキュメンタリー番組「追跡60分」で紹介され、韓国国民に大きな衝撃を与えた事件。凄惨な児童虐待の現場を描き、世界を震撼させた映画『トガニ 幼き瞳の告白』に続く衝撃作として注目された。
 気の良い夫が知人の借金の保証人になったことから事件に巻き込まれていく。残された娘を抱え、懸命に妻の行方探しに奔走するジョンベ。それを救うきっかけとなったのはネット社会韓国ならではの方法。ネットの書き込みを見つけたTV番組のプロデューサーが声を掛けたことで、家族の元へ帰りたいと願うジョンヨンの祈りは叶うことになった。

 監督は元女優のパン・ウンジン。デビュー作『オーロラ姫』で、その年の映画評論家賞新人監督賞を受賞している。地球の反対側にある人里離れたマルティニーク刑務所に収監された平凡な韓国人主婦が、2年間にも及ぶ悪夢のような日々を過ごし、家族の元へ帰るまでを描きたかったというパン監督。家族が心安らかに、笑って過ごす事がいかに大切かと話す。

 5か国もの言語が飛び交うドミニク共和国の撮影現場、特にジョンヨンが置かれている立場とは対照的な絶景と言える美しい海辺。ジョンヨンが無言のままカリブ海を見つめるシーンは、ほんの少しでも彼女の癒しとなればと重点を置いて撮影したというパン監督。

 チョン・ドヨンはシナリオを見て何より胸が痛かったと語る。キャラクターに入り込んだ為、ただでさえ華奢な体はさらにやせ細り、やつれてしまった。夫ジョンベ役のコ・スは情けなさを強調するため、体重を増量しどこにでもいそうな男を体現し、極限に置かれた辛い心情を見事に演じきった。

 最も印象に残っているシーンはとの問いに、チョン・ドヨンは初めて発言が許される法廷のシーンをあげ、体の震えが止まらなかったと振り返っている。またコ・スはマルティニーク島でやっと妻と会えた時の「代わりに私が帰ってはダメ?」という彼女のセリフに、「そうしよう」と言ってあげたかったとジョンベの辛い心境をあげた。

 ソ・ヨンヒプロデューサーは、日ごろ当たり前でさほど重要だと思っていない些細なことが、ともすれば私たちの人生を支える大きな源になっているのではないかということをこの作品を通じて伝えたかったと話している。

【今日の一言】
sam.jpg 長い休養明けに本作を選んだチョン・ドヨンの迫真の演技は、まるで本人が乗り移ったかと思えるほどだ。それにもまして驚いたのはコ・スだ。美しい顔の俳優はともすれば演技の評価が低く抑えられる。私の番組でインタビューさせていただいたのは除隊後すぐの初来日の時だった。確かに美しい顔の俳優だったが、その雰囲気は一種変わっていた。“天然”と思われる不思議さを感じさせたかと思うと、一転哲学者のような話ぶりとなる。コ・スイムズと命名させていただいた。その後も着実にキャリアを重ねてきたコ・ス、韓流スターというタイトルに流されず俳優という道をまっすぐ進む姿に拍手を送りたい。



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[コピーライト] 2013 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved.
2013 韓国
監督:パク・ウンジン(オーロラ姫、容疑者×天才数学者のアリバイ)
脚本;ユン・ジノ
プロデューサー:カン・ミョンチャン、ソ・ヨンヒ
主演
チョン・ドヨン(シークレット・サンシャイン)
コ・ス、(高地戦、グリーンローズ)
カン・ジウ(怪しい家政婦)
ぺ・ソンウ、コリンヌ・マシエロ他
配給:CJ Entertainment Japan


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