韓国映画『パラレルライフ』7月24日公開 運命の同期は避けられるか? [映画紹介]
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こんにちは 上野まり子です。
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今日は7月24日に公開となる韓国映画『パラレルライフ』をご紹介する。
異なる時代を生きる二人の人物が、一定の時間をおいて同じ運命を繰り返すという運命の法則、それを<パラレルライフ(平行理論)>という。
そしてここに驚くべき例をご紹介する。運命を同じくした人物、その名はエブラハム・リンカーンとジョン・F・ケネディー。いずれもアメリカの大統領だ。
エイブラハム・リンカーン ジョンF. ケネディ
議員当選年 1846年 1946年
大統領当選 1860年 1960年
死亡した日 金曜日 金曜日
死亡した場所 フォード劇場 フォード自動車
暗殺犯の生年 1839年(ジョン・ウィルクス・ブース) 1939年(リー・ハーヴェイ・オズワルド)
副大統領の名前 アンドリュー・ジョンソン(1808年生) リンドン・ジョンソン(1908年生まれ)
* 出処:フランク・ジョセフ 作 ‘Synchronicity and you’
如何だろう、こんな偶然があるのかと驚く。
これ以外にもヨーロッパ制覇という野望のため、世界中を戦争に巻き込んだ独裁者ナポレオン
1世とヒトラー。彼らも129年の時を経て同じ運命を繰り返していた。
そしてこの平行理論を世に知らせた考古学者フランク・ジョセフもアトランティス時代を研究していた中、100年前に同じ研究していた考古学者イクナチウスと学問的な面だけではなく、生年月日から日常生活における些細なことまでほぼ同じ人生を歩んでいたことに気付く。100年という時を置いて偶然という言葉だけでは説明できない衝撃的な運命について知るため、前述のような歴史的な事例を集め、平行理論に関する学説を発表して世界を驚かせた。そしてそのことを確信したジョセフは平行理論に基づき自らの力でパラレルライフの運命を逃れた。
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さてこの映画でパラレルライフとなるのがハン・サンジュンとキム・ソクヒョン(チ・ジニ)。
キム・ソクヒョンは2009年1月5日に36歳で最年少部長判事に任命される。30年前1979年の同じ1月5日、ハン・サンジュンが同じく36歳で最年少部長判事に任命された。2009年1月9日、キム・ソクヒョンの妻ペ・ユンギョンがヨンマ山にて変死体で発見される。30年前1979年の同じ日1月9日、ハン・サンジュン判事の妻コ・ウニがアチャ山にて変死体で発見。30年を隔て同じ日の容疑者検挙。30年を隔て同じ日に容疑者が捜査途中で逃亡。1979年1月25日容疑者がハン判事と息子を殺害、30年を隔てた2009年同じ1月25日、キム・ソクヒョンと娘はどうなるのか・・・?
インターネット上で紹介された一行の記事から番組に取り上げられたのを観てこの作品が企画された。当初現代の若手裁判官と400年前の村の首領との人生が交錯するストーリーだったがシナリオを練り上げて行く過程で“現代”と“30年前”と時間を短縮し、二つの時代を近くした。主人公キム・ソクヒョンの周辺の人物と30年前の事件との関わり、妻ユンギョンの死で自分が避けられない運命に巻き込まれている事に気づき始めた主人公の恐怖は他人事ではない。誰もが自分の身にも起こっているのではないかと思う。
監督は韓国映画アカデミー在学中に手がけた短編『かくれんぼ』がベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品されるなど、早くからその才能が注目されていたクォン・ホヨン。長編は本作が2本目だが、同じく若手の撮影監督イ・ジョンヨルとコンビを組んで緊張感に満ちた演出力を発揮している。編集は、ポン・ジュノ監督『殺人の追憶』、ナ・ホンジン監督『チェイサー』を手がけたキム・ソンミン。また音楽監督は『スパイダーマン3』や『ゴースト・ライダー』といったハリウッド大作に参加したナム・スジンが務めている。 主人公のキム・ソクヒョンを演じているのはドラマ「宮廷女官 チャングムの誓い」のチ・ジニ。温かな笑顔が魅力的な俳優だが映画ではタフな一面も見せてきた。知的で善良なイメージを持った俳優チ・ジニ、主人公が犯人を探すことに対する観客の信頼が必要だったと監督は彼をキャスティングした理由を話している。この映画では理性的な裁判官が予想もしなかった運命に翻弄され変貌していく姿をリアルに演じている。そんなソクヒョンをライバル視する検事イ・ガンソン役は男性的な役柄からコミカルな役柄まで演じ分けてきたイ・ジョンヒョク。敵か見方か最後までわからない姿が不気味だ。さらに『チェイサー』で連続殺人犯役を演じたハ・ジョンウがチ・ジニの勧めを受けて容疑者チャン・スヨン役で怪しいルックスの影のある男に扮し、存在感を見せている。
また監督は主人公の職業を判事にした理由について、罪に対する判決を下し、ある意味人の運命を決めるというのが判事という職業。運命を決める者が、自分に襲いかかった運命の渦に巻き込まれるという設定が皮肉であり、興味深かったとインタビューに答えている。
平行理論によって自分の運命を知ることになったとしても、自分一人の行動で運命を変えることができないように、全ての出来事の原因や運命を理解し、受け入れなければならないという監督、これまでにないミステリースリラー映画の公開だ。
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“パラレルライフ”の秘密を解けなければ、16日後、私と子供は死んでしまう!
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7月24日(土)公開
シネマスクエアとうきゅうほか全国ロードショー
【映画紹介】
『パラレルライフ』
2008年 韓国 110分
監督 :クォン・ホヨン
脚本 :ハン・ジュンエ
出演 :チ・ジニ イ・ジュンヒョク ハ・ジョンウ ユン・セア パク・ピョンウン
配給:CJエンタテインメント・ジャパン
(STORY)
出世街道をひた走る裁判官と美人の妻、そして愛らしい娘。
誰もがうらやむような家庭に起きた妻の殺害事件。
犯人探しを始めた主人公ソクキョンは、ほどなく自分が30年前に同じ年齢で最年少の部長となった裁判官ハン・サンジュンと重なる人生を生きているのではないかと疑い出す。
もしそうだとすれば自分と娘の命が危ない。単純に見えた犯人探しは30年前の事件の真相究明へと移行し、ソクヒョンは予見された死を防ぐために奔走する。
<真犯人はいったい誰なのか?>スリリングなストーリーが展開する。
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