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チャン・ドンゴン『グッドモーニング・プレジデント』本日公開  [映画 試写会REPORT]


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こんにちは 上野まり子です。

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今回も7月24日公開の映画をご紹介しよう。とは言ってもすでにこのサイトでは何度もご紹介をしている。そこで6月28日に行なわれたチャン・ジン監督ティーチイン付き試写会のレポートでお届けする。

昨年、チャン・ドンゴンが大統領役になり大きな話題だった『グッドモーニング・プレジデント』、
監督は前述のチャン・ジン氏。このページのTOPを飾った写真、この時だけはチャン・ドンゴンではなくチャン・ジンが大統領に扮してマスコミのカメラに収まった。「チャン・ジン式コメディー」と称されるシニカルで風刺の効いた独自のコメディーを生み出す才人だ。
私は映画『My Son~あふれる想い』の映画祭参加の際に来日した監督に主演俳優とともに番組でインタビューをさせていただいた。また今作品は昨年行なわれた「韓国映画ショーケース2009」上映の際に舞台挨拶、ティーチインと取材をさせていただいた。

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さて会場はシネマート六本木、ご存知多くの韓国映画を上映する映画館だ。
上映後ティーチインに登場したチャン・ジン監督はマニアックなチャン・ジン監督ファンの大きな拍手で迎えられた。
チャン・ジン監督は“以前来た事がある場所だ、お会いできて光栄だ”と挨拶した。
2007年『拍手するときに去れ』の際にこの場所に来ているのだ。
あの時には結婚したばかりだった監督も今や二人の子持ちだ。家族の為に一生懸命映画を撮らなければと笑いを誘った。
シングルファザーの大統領を演じたのは先日結婚したばかりのチャン・ドンゴン。ところが彼、甥も抱いた事がなかったと言う。そして彼が劇中で抱いている子供は実はチャン・ジン監督のご子息であると明かされた。10月には父親になるチャン・ドンゴン氏はこの撮影で予習したことになる。
キャスティングはA級俳優を使用するのが監督の主義、その為その俳優を最大限に生かす様に<あてがき>をしていたそうだが、それも最近はしなくなったそうだ。今作は初めから想定した俳優のキャスティングが出来た。チャン・ドンゴンをコメディーに出演させる、これは誰も思いつかなかっただろうと監督、そこが面白いのだと強調した。
チャン・ドンゴン演じるチャ・ジウク大統領とあわせて3回の政権交代がある今作、80名を越える有名俳優を使わなければならず、いつもの<チャン・ジン組>ではない俳優も必要だったと言う。
舞台が日本だったら政権交代が多くて大変だっただろうと少々風刺の効いた答えだ。
タイムリーな話題に観客も<うん、うん>とうなずいた。
3代の韓国大統領のストーリーをオムニバス的な構成で制作された今作は、10年前の企画段階では2テーマの構成となっていたそうだが、シナリオアップの1ヶ月前にもう一つを加えて3テーマとなった。
韓国の大統領の任期は5年、3代の大統領に続けて仕え、ストーリーをつなぐキイとなった存在が料理長だ。各大統領は問題を抱えると料理長のところに行く。疑問を呈すると料理長が国民の声となって親身に答える。それはとりもなおさず、<料理長=国民の声>を表している。<大統領は国民の声を聞く事こそ大切だ>という監督のメッセージが込められている。
大統領を題材にするのはナーバスな事、10年前なら撮影も出来なかっただろう。それどころか手が後ろに回っていた可能性もあると言う。撮影で難しかったという記憶はないが、かと言って簡単だった訳でもない。殻を打ち破ることが楽しいとチャン・ジン監督ならではの答えだ。
監督の撮影はコメディーを扱うが、撮影前に徹底的にリハーサルをするそうだ。そのため現場では冷静に撮影が進行するという。それでもワルツを踊るシーンはその体型のせいで面白かったと振り返った。
また「チャン・ドンゴンのキスシーンは<キスする振り>に見えたが」の鋭い質問には遠くてあまり見えなかったが<チャン・ドンゴンに女がいるな!>と気づいたとエピソードを語った。

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さてチャン・ジン監督ファンの多い会場、当然質問はプライベイトにも及ぶ、まるで人気俳優のファンミーティングのようだ。
Q:年間3本しか映画を観ないそうだが何故?
A:映画館は息苦しいから。
Q:日曜は撮影をしないそうだが何故?
A:大好きな野球をする為、日曜はよほどのことがないと仕事はしない。雨が続いて野球が出来ない為体調が不良だ。
スノッブな雰囲気もある監督、何故かスポーツをしている姿より、本でも広げている姿を思い浮かべていたのは私の思い過ごしだったようだ。それ程スポーツ好き、とりわけ野球好きが明らかになった。
Q:子供に跡を継がせたい?
A:本人に任せる。

チャン・ジン監督次回作はインディーズとしてたった一人で撮った『クイズ王』、この9月に韓国で公開となる。7月には日本にも行商に来るという。日本で買ってくれることを期待していると監督、“子供が二人もいるから”と笑いを誘った。
また来月(7月)からは映画『ロマンチック・へブン』の撮影に入る。ストーリーは死で別れる二人の物語。死別は誰もが経験すること、天国も神も出てくるファンタジー映画だ。<私の遺書>のような作品で完成した暁には妻に<この作品を観れば、私が死んでからも幸せなのがわかる。心配しないように>と言うつもりだとウィットに富んだ紹介だ。
この作品は3年前から構想をしていたものだが投資会社はシナリオ修正の要求が多いからと、こちらも一人で取り組むことになったようだ。<遺書のような作品、誰が遺書のここを直せと言えるのか、直すつもりはない>と断言、予算を3分の1に減らしてやっと撮影にこぎつけた。こちらも完成したら自身で行商に歩くと、その思い入れもたいしたものだ。大きな期待で公開を待とう。
会場ではその後マスコミによるフォトセッションが行なわれた。
チャン・ジン監督、さすがスター監督、フォトセッションも堂にいったものだ。

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◆◆
 

外交も私生活も、波乱に満ちた3人の大統領顛末記
愛すべき大統領へ、国民もあなたの“幸せ”を祈っています。

グッドモーニング・プレジデント

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©2009 CJ ENTERTAINMENT INC., ALL RIGHTS RESERVED
 
7月24日(土)公開
シネマート新宿・シネマート心斎橋、他全国順次ロードショー

公式ページ
http://www.goodmorning-p.com/


【映画紹介】

『Good Morning President』
2009年韓国
129 分
監督:チャン・ジン (JANG Jin)
出演:チャン・ドンゴン、イ・スンジェ、コ・ドゥシム、イム・ハリョン、ハン・チェヨン
配給:エスピーオー

【ストーリー】
日々国民の幸せを考え、重要な国家の決断に頭を悩ませる大統領閣下、でも大統領の悩みはそれだけではありません。大統領だって人の子、もし思いがけず高額な宝くじに当たったら?初恋の相手が政敵になったら?突然離婚の危機に陥ったら?・・・秘書官にも言えない悩みが噴出!我々と同じ一人の人間として日常を懸命に生きている愛すべき大統領の姿を感動で綴った心温まるヒューマンドラマ。こんな大統領を待っていた!

任期満了を間近に控えた庶民派大統領キム・ギョンホは宝くじの高額当選し、賞金を全て寄付するとしていた公約を守るべきか悩む。史上最年少の独身大統領チャ・ジウクは淡い恋愛感情を抱いていた前大統領の娘イヨンが対立する党のスポークスウーマンになったことを知って動揺する。そして史上初の女性大統領ハン・ギョンジャは夫が原因でトラブルに巻き込まれ、政治家生命と夫婦関係のどちらを選ぶかの選択に迫られる。


【当サイト内関連ページ】
http://uenomariko.blog.so-net.ne.jp/2009-12-16
http://uenomariko.blog.so-net.ne.jp/2009-12-18
http://uenomariko.blog.so-net.ne.jp/2010-06-22

チャン・ドンゴン
http://uenomariko.blog.so-net.ne.jp/2009-05-11

「上野まり子のアジアンスターインタビュー」番組レポート
チャン・ジン監督 『My Son~あふれる想い』インタビュー
http://uenomariko.blog.so-net.ne.jp/2009-09-06
http://uenomariko.blog.so-net.ne.jp/2009-09-07

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ミモザ

ご無沙汰致しました。
猛暑が続いていますがお元気ですか?

チャンドンゴンさんは私が韓ドラに目覚めたキッカケと
なった方でした。
「サラン」のあの年上の女性に恋焦がれる気持ちを切なく
演じた彼ですが、今度は大統領役ですか。感慨深いです(^^)
見たい映画のひとつです。
by ミモザ (2010-07-25 08:30) 

上野まり子

ミモザ様

ご訪問ありがとうございます。
お久しぶりですね。

チャン・ドンゴン氏の『サラン』切なくて、年上の女性を見つめる目は
なんとも素敵でした。

この大統領役ではこれまでの姿とは違う姿も見せています。
チャン・ジン監督が彼をどのように演じさせたか
それも見所です。是非ご覧下さい。

またお越し下さい。

by 上野まり子 (2010-07-25 11:43) 

こばこ

こんにちは!
はじめまして。いつも、楽しく拝見しています。
毎日本当に暑いですね。

ずい分前に、この映画の韓国公開版(原版)を観ました。
日本人としては、かなり気分の悪くなるシーンも多く、コメディーといっても全く笑えませんでした。
日本版は、かなりのシーンをカットして、編集しています。
なので、この映画が好きです、と日本人が言うと、韓国の方は少し驚くかもしれません。
そういう側面のある映画であることも知っておいていただきたくて、コメントさせていただきました。
by こばこ (2010-07-26 00:01) 

上野まり子

こばこ様

ご訪問ありがとうございます。
コメントありがとうございます。
私は日本で上映された2パターンを拝見したことになりますが
昨年の上映会の際には日本人の部分を全てカットしたとの事でした。
ストーリーの基本的な部分には全く支障がないからということでいたが
ご指摘の事を考えカットしたことも考えられます。
私も機会があれば韓国版を観てみます。
チャン・ジン監督が日本人をどのように描いたのか
もう一度確認したくなりました。

またお越し下さい。


by 上野まり子 (2010-07-26 00:28) 

たかぽん

こんばんわ。
この映画、いつ来るのかと待っていたので、ここで紹介して頂いて知ることができました。ありがとうございます。

去年の秋ソウルへ行った時、ある映画を見に行った映画館で、入り口にマイクを付けたガードマンがいて人だかりがしていたので、誰か来るのかと従業員さんに尋ねたところ、舞台挨拶を終えたチャン・ドンゴン氏が今から降りてくるので待っていたら会えるよと言われ、待っていたら、目の前に現れたのです。
快く握手してくださり、車のそばまでお見送りした思い出があるんです。
目的の映画を見終わった後に、記念にとこの映画も見てきました。
字幕付きを見たいと思っていたので、次の週末に行ってきます。
by たかぽん (2010-07-26 01:56) 

上野まり子

たかぽん様

ご訪問ありがとうございます。
チャン・ドンゴン氏との遭遇は大変ラッキーでしたね。
遭遇記念にこの映画もご覧になったそうで、律儀ですね。

たぶんこの系統の映画は特に字幕付きでないとわからないところも
あるようです。来週ご覧になってまた感想をお寄せ下さい。
待っています。
by 上野まり子 (2010-07-26 02:12) 

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